「自宅を手放さずに、まとまったお金を用意したい」。老後資金や医療・介護費用、生活費の確保のために、そう考える方もいます。金融庁が2018年に公表した資料(2014年の全国消費実態調査等に基づく)では、高齢者世帯の資産の多くを住宅・土地などの実物資産が占めることが示されています【FSA-001】。
自宅に住み続けながら資金を得る方法は、リースバックだけではありません。リバースモーゲージ、公的な不動産担保型生活資金など、いくつかの選択肢があり、それぞれ仕組み・対象条件・相続人への影響が大きく異なります。
この記事では、代表的な4つの方法を、公的機関の資料に基づいて比較します。いずれの方法も、契約者が亡くなった後にご家族・相続人が対応することになる場面が多いため、相続人の立場から見た負担やリスクも整理しています。
情報確認日:2026年8月6日|株式会社ジェー・トラスト 代表監修
各制度の融資限度額・金利・審査基準は今後変更される場合があります。検討する際は、各出典の更新日と、閲覧時点の最新情報をご確認ください。
表記について
出典IDが付く文は、一次資料で確認できる事実です。それ以外は編集上の案内であり、結果を断定するものではありません。公的な貸付制度は、国の制度を基礎としつつ、申込条件や運用の詳細が都道府県の社会福祉協議会によって異なる場合があるため、本記事では東京都と千葉県の例を併記しています。お住まいの地域の条件は、必ず地域の社会福祉協議会にご確認ください。当社案内は、株式会社ジェー・トラストからの相談案内であり、公的資料の説明とは区別しています。
この記事でわかること
- リースバック・リバースモーゲージ・不動産担保型生活資金・不動産担保ローンの仕組みの違い
- それぞれの対象年齢・資金使途・毎月の収支
- 公的な貸付制度の申込条件が、東京都と千葉県でどのように異なるか
- 契約者が亡くなった後、相続人がどう対応することになるか
- どのような場面でどの方法が選択肢になり得るか
この記事で扱わないこと
個別の融資可否判断、具体的な融資限度額・適用金利の試算。これらは各制度の窓口(金融機関・社会福祉協議会)に直接ご確認ください。本記事に記載する金利は、各機関が公表している金利の決まり方を示すもので、実際に適用される金利ではありません。また、相続や税務の個別判断も扱いません。具体的な手続きは、弁護士・司法書士・税理士など専門家にご確認ください。
4つの方法の全体像
自宅に住み続けながら資金を得る方法として、代表的なものに次の4つがあります。
| 方法 | 提供主体 | 所有権 | 毎月の収支 | 対象年齢の目安 |
|---|---|---|---|---|
| リースバック | 民間の不動産事業者 | 売却時に買主へ移転 | 家賃を支払う | 制限なし(高齢者の利用が多い) |
| リバースモーゲージ(例:リ・バース60) | 民間金融機関(住宅金融支援機構と提携) | 契約者に残る | 利息のみ支払う | 満60歳以上が中心(50歳台も条件付きで可) |
| 不動産担保型生活資金 | 都道府県社会福祉協議会が運営、市区町村社協が窓口(公的制度) | 契約者に残る | 毎月、生活資金を受け取る | 原則65歳以上、低所得の高齢者世帯 |
| 不動産担保ローン | 民間金融機関 | 契約者に残る | 元金・利息を返済する | 金融機関により異なる |
以下、それぞれの仕組みを詳しく見ていきます。
リースバック
自宅を売却して資金を受け取り、その後は賃貸借契約を結んで家賃を払いながら住み続けるしくみです。所有権は売却時に買主(事業者)へ移ります【MLIT-001】。
まとまった資金を一括で受け取れる一方、住み続けられる期間は契約条件によって異なり、無条件でずっと住み続けられるわけではありません。詳しい仕組み・トラブル事例・確認ポイントは、別記事「リースバックとは」で解説しています。
相続人への影響
リースバックで売却した自宅は、売却時に所有権が買主へ移るため、その自宅自体は契約者が亡くなったときの相続財産には含まれません。一方で、売却後に結んだ賃貸借契約がどのように扱われるかは、契約内容によって異なります【MLIT-001】。契約者が亡くなった後、ご家族が住み続けられるか、家賃や原状回復の負担がどうなるかは、契約前に契約書で確認し、必要に応じて専門家にご確認ください。
リバースモーゲージ(例:リ・バース60)
自宅を担保にして融資を受け、毎月は利息のみを支払い、元金は契約者が亡くなった後に一括返済するしくみです。所有権は契約者に残ります【JHF-001】。
民間の金融機関が独自に提供するもののほか、住宅金融支援機構と提携する金融機関が提供する「リ・バース60」があります。リ・バース60は満60歳以上の方向けの住宅ローンで、住宅の建設・購入、リフォーム、住宅ローンの借換え、サービス付き高齢者向け住宅の入居一時金に使うことができます。生活資金や投資用物件の取得資金には利用できません【JHF-001】。
融資限度額と対象
融資限度額は、担保評価額(住宅・土地)の50%または60%(1億2,000万円以下)です。満50歳以上60歳未満の方も利用でき、この場合の限度額は担保評価額の30%となります【JHF-001】。
年齢・資金使途・融資限度額などの具体的な条件は、取り扱う金融機関ごとに異なります。年金を含む収入の要件や返済負担率は金融機関ごとに審査されるため、収入の状況によって利用できるかどうかは変わります【JHF-001】。
相続人への影響
契約者が亡くなった後、元金の返済方法は次のいずれかです【JHF-001】。
- 相続人が一括返済する場合:自宅を残すことができます(相続人が自宅を引き継げます)
- 担保物件の売却代金で返済する場合:自宅は残せません
売却代金で返済してもなお債務が残った場合の扱いは、契約の種類によって異なります。
- ノンリコース型:相続人は残った債務を返済する必要がありません。2025年度の申込みの約99%がこの型を選んでいます【JHF-001】
- リコース型:相続人は残った債務を返済する必要があります
なお、契約者が亡くなった時点で、連帯債務者ではない配偶者がその住宅に住んでいる場合は、亡くなってから3年間は物件の処分手続きが留保されます。その間に一括返済できなければ、留保期間の経過後に退去が必要になります【JHF-001】。
確認ポイント
ノンリコース型とリコース型では、残債務の取扱いのほか、適用される金利などの条件が異なる場合があります。具体的な条件は、取扱金融機関の商品説明書でご確認ください。また、ノンリコース型で返済が不要となった残債務は、税務上「債務免除益」とみなされ、一時所得として課税される可能性があります【JHF-001】。税務上の取扱いは個別の事情によって異なるため、税理士等にご確認ください。契約前に、相続人となる方を含めて、返済方法の選択肢を確認しておくことが重要です。
金利の決まり方
適用される金利は取扱金融機関・商品によって異なり、審査や契約条件によっても変わります。ここでは、実際に適用される金利ではなく、各行が公表している「金利の決まり方」を例として示します(いずれも2026年8月6日時点で各行の公式サイトを確認)。
- 千葉銀行「ちばぎんリ・バース60」:変動金利で、同行の「ローン基準金利」に0.7%を加えた金利。年2回(4月・10月)見直されます【CHIBA-001】
- みずほ銀行「みずほ リ・バース60」:変動金利方式と、固定金利選択方式(10年・20年)が用意されています【MIZUHO-001】
- 東京スター銀行「充実人生」:住宅金融支援機構と提携しない同行独自のリバースモーゲージです。毎月利息を支払う型は同行の基準金利に1.95%〜2.95%を、利息を元本に組み入れる型(利払いなし型)は基準金利に0.6%を加える方式です【TSTAR-001】
いずれも「基準金利+加算幅」という形で決まるため、加算幅だけを見ても実際の金利はわかりません。基準金利そのものが定期的に見直されるうえ、加算幅も商品や契約条件によって変わります。
金利等については、毎月変更があるので、必ずご希望の金融機関にて確認してください。
不動産担保型生活資金(公的制度)
「生活福祉資金貸付制度」の資金種類の一つで、低所得の高齢者世帯に対し、居住用不動産を担保に生活資金を貸し付ける公的な制度です【MHLW-001】。厚生労働省が制度を所管していますが、実際に制度を運営するのは都道府県の社会福祉協議会で、相談窓口は市区町村の社会福祉協議会です。千葉県では千葉県社会福祉協議会が運営し、市区町村社協が窓口となります【CBSK-001】。
「一般型」と「要保護世帯向け」は別の制度です
不動産担保型生活資金には、「不動産担保型生活資金(一般型)」と「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」の2種類があり、貸付条件が異なります【MHLW-002】。よく見かける「土地・建物の評価額の70%程度(集合住宅は50%)」という条件は要保護世帯向けのもので、一般型は「土地の評価額の70%程度」です。また、連帯保証人は一般型では必須、要保護世帯向けでは不要です【CBSK-001】。本記事では、以下、断りのない限り一般型について説明します。
対象・条件(一般型)
千葉県社会福祉協議会は、一般型の対象世帯として次の要件を挙げています【CBSK-001】。
- 借入申込者が単独で所有している、または配偶者と共有している不動産に現に居住していること(配偶者と共有の場合は、配偶者が連帯借受人となる場合に限る)
- 借地・借家・マンションは対象外であること
- 居住している不動産に、賃借権等の利用権や抵当権等の担保権が設定されていないこと
- 借入申込者以外の同居人が、配偶者または借入申込者もしくは配偶者の親以外にいないこと
- 世帯の構成員が原則として65歳以上であること
- 世帯が市町村民税非課税程度の低所得世帯であること(市町村民税非課税、または住民税均等割課税で所得割課税者を除く)
- 土地のみの評価額が1,000万円以上であること(概ね3年以上の貸付が可能な評価額であることが必要なため)
担保となる不動産の評価額が出れば審査を通過できる、というものではありません。上記の世帯要件をすべて満たしたうえで、さらに償還可能性の有無が考慮されます【MHLW-002】。加えて千葉県では、推定相続人の中から連帯保証人を1名立てること、および推定相続人全員の同意が必要とされ、申請書類にも推定相続人の同意書が含まれます(推定相続人がいない場合、連帯保証人は不要)【CBSK-002】。ご家族・推定相続人の理解と協力が、実質的な前提条件となる制度です。
申請には費用と時間がかかります(千葉県の例)
申請に必要な不動産鑑定費用・登記費用・証明書発行手数料等は、すべて申込者の自己負担です。千葉県社会福祉協議会は、土地の評価額が2,000万円の場合で、鑑定費用(7万円+消費税)と登録免許税・司法書士への委託費等を合わせて概ね40万円〜50万円という試算を示しています。また、相談から貸付金の交付までは、順調に進んでも5か月程度かかるとされています【CBSK-002】。急いで資金が必要な場合には向かない制度である点に注意が必要です。
条件は都道府県によって異なります
この制度は国の制度を基礎としていますが、申込条件や運用の詳細は、都道府県の社会福祉協議会によって異なる場合があります。当社の営業エリアである東京都と千葉県を比べると、次のようになります。
| 項目 | 東京都 | 千葉県 |
|---|---|---|
| 世帯構成の要件 | 単身/夫婦のみ/これらと借入申込者もしくは配偶者の親が同居【TMG-001】 | 借入申込者以外の同居人が、配偶者または借入申込者もしくは配偶者の親以外にいないこと【CBSK-002】 |
| 集合住宅(マンション等) | 対象外と明記【TMG-001】 | 借地・借家とともに対象外と明記【CBSK-002】 |
| 土地の評価額の下限 | 案内資料に記載を確認できず(窓口での確認が必要) | 1,000万円以上【CBSK-002】 |
| 貸付限度額 | 担保となる土地評価額の概ね70%【TMG-001】 | 土地の評価額の7割【CBSK-002】 |
| 貸付月額 | 国の制度条件は月30万円以内【MHLW-002】 | 1か月30万円以内【CBSK-002】 |
| 貸付金の交付 | 案内資料に記載を確認できず | 原則3か月ごと【CBSK-002】 |
| 貸付利率 | 国の制度条件は年3%または長期プライムレートのいずれか低い率【MHLW-002】 | 年3%と毎年4月1日の長期プライムレートの低い方【CBSK-002】 |
| 据置期間 | 契約終了後3か月【TMG-001】 | 契約終了時の翌日から3か月を設定できる【CBSK-002】 |
| 推定相続人の同意 | 案内資料に「推定相続人がいない場合は相談」との記載【TMG-001】 | 推定相続人全員の同意が必要。同意書を提出【CBSK-002】 |
千葉県の延滞利子は、資料によって記載が異なります
千葉県社会福祉協議会の資料には、延滞利子について異なる記載があります。生活福祉資金全体を説明するウェブページでは「延滞利子はいずれも年5.0%。最終償還期限経過後、残元金に対して発生」とされている一方【CBSK-001】、不動産担保型生活資金の専用パンフレット(2020年11月発行)では「償還期限の翌日からは、償還完了まで延滞利子が年3.0%発生」とされています【CBSK-002】。どちらが現在適用される率かは、公表資料からは判断できませんでした。延滞利子の率は、必ず申込時に市町村社会福祉協議会へご確認ください。なお、東京都は年3%とされています【TMG-001】。いずれの資料も、延滞利子は償還期限を過ぎてから残元金に対して発生する点では一致しており、期限内に返済できれば発生しません。
インターネット上の解説記事は、特定の自治体の条件を全国共通のものとして紹介していることがあります。お住まいの地域の条件は、必ず地域の社会福祉協議会でご確認ください。
貸付の内容
貸付限度額は、土地の評価額の70%程度、かつ月30万円以内です。貸付期間は、借受人が亡くなるまでの期間、または貸付元利金(元金と利息の合計)が貸付限度額に達するまでの期間とされています。貸付利率は、年3%、または長期プライムレートのいずれか低い利率です【MHLW-002】。
確認ポイント:受け取れる金額は「評価額の70%」より少なくなる
貸付の上限は「貸付元利金」、つまり元金と利息の合計で判定されます【MHLW-002】。毎月受け取る生活資金(元金)だけでなく、その間に発生する利息も同じ枠の中に含まれるため、借入期間が長くなるほど、上限に占める利息の割合が増えていきます。結果として、実際に生活資金として受け取れる元金の合計は、名目上の「評価額の70%」よりも少なくなります。具体的にどの程度目減りするかは、借入期間や金利によって個別に異なります。ただし千葉県の案内によれば、利子は初回貸付金交付月から3年ごとの期間(単位期間)ごとに計算され、各単位期間の最終日の翌日から償還期限までの日数で算出されます。つまり最初の3年間は利子が発生せず、その3年間の貸付金総額に対して4年目から利子が付き始めるしくみです【CBSK-002】。この扱いが他の都道府県でも同じかどうかは確認できていないため、お住まいの地域の社会福祉協議会にご確認ください。
貸付上限に達した場合・返済できない場合
東京都の案内では、貸付元利金が貸付限度額に達すると、原則として毎月の生活資金の交付が停止され、その後は生活保護の要否が判定されるとしています【TMG-001】。千葉県の案内では、貸付は停止されるものの、借受人は契約終了(死亡時)まで住み続けることが可能とされています。ただし貸付金の停止後も貸付利子は発生し続けます【CBSK-002】。
契約は、借受人が亡くなったとき、社会福祉協議会が解約したとき、借受人が解約したときに終了し、契約終了により償還(返済)が必要になります【CBSK-002】。契約終了後は3か月の据置期間を設定でき、据置期間終了の翌日が償還期限(返済期限)です【CBSK-002】。
借受人が亡くなったとき、同居の配偶者がいる場合の扱いは都県で説明が異なります。東京都の案内では、貸付限度額に達した後に借受人が亡くなった場合、配偶者は契約をそのまま引き継ぐことはできず、原則として契約終了後に償還が必要とされています【TMG-001】。千葉県では、①配偶者が単独で相続し登記していること、②引き続き居住する予定であること、③貸付元利金が限度額に達していないこと、のすべてを満たす場合に限り承継契約の手続きができるとされています【CBSK-002】。いずれも、貸付元利金が限度額に達していると配偶者は引き継げないという点では共通しています。
延滞利子は「償還期限を過ぎてから」発生します
延滞利子は、貸付中の利率に日常的に上乗せされるものではありません。償還期限を経過した後、残っている元金に対して発生します【CBSK-001】。東京都では償還期限の翌日から完済までの間に年3%【TMG-001】、千葉県では年5.0%とされています【CBSK-001】。つまり、期限内に返済できれば延滞利子は発生しません。返済が難しい場合の具体的な手続きは、契約内容や社会福祉協議会の運用によって異なるため、契約窓口へ直接ご確認ください。
相続人への影響
契約者が亡くなった後、相続人が自宅を残したい場合は、貸付金を返済する必要があります(自宅を売却して返済する方法を含みます)。
返済方法や相続上の対応は、残債務の額、他の相続財産、契約内容などによって異なります。相続にあたって相続人が選べる方法は、権利も義務もすべて受け継ぐ単純承認、一切受け継がない相続放棄、相続で得た財産の限度で債務を受け継ぐ限定承認の3つです【CTS-001】。
相続放棄と限定承認は家庭裁判所への申述が必要で、原則として自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に行う必要があります。限定承認は相続人全員が共同して行わなければなりません【CTS-001】。期間制限があるため、相続開始後は早めに弁護士・司法書士等にご確認ください。
不動産担保ローン(参考)
自宅を担保に、金融機関から融資を受けるローンです。所有権は契約者に残ります。ここまでの3つと違い、資金使途や対象年齢が制度として定められているわけではなく、返済方法・金利・審査基準は商品ごとに大きく異なります。
参考として、東京スター銀行の不動産担保ローンは、実際に適用される金利を「基準金利に、同行所定の審査により決定される調整幅を加えた金利」と説明しています【TSTAR-001】。公表されている調整幅の下限は、あくまで審査結果によって適用され得る幅の端であり、誰でもその金利で借りられることを意味しません。他の商品でも同様の決まり方をしているかどうかは、それぞれの商品説明書でご確認ください。
リースバックやリバースモーゲージと比較検討される場合は、返済の開始時期(借入当初から元金の返済が必要か、契約者の死亡後の一括返済か)と、収入に関する審査の有無が、商品ごとにどう定められているかをご確認ください。金利等については、毎月変更があるので、必ずご希望の金融機関にて確認してください。
相続人の負担・リスクの比較
4つの方法は、契約者が亡くなった後、相続人がどう対応することになるかが大きく異なります。
| 方法 | 契約者が亡くなった後 | 相続人の負担 |
|---|---|---|
| リースバック | 所有権はすでに買主へ移転済みで、その自宅は相続財産に含まれない | 住み続けられるか、家賃や原状回復の負担がどうなるかは賃貸借契約の内容による【MLIT-001】 |
| リバースモーゲージ(リ・バース60) | 相続人が一括返済するか、担保物件を売却して返済 | ノンリコース型なら残債務の返済義務なし。リコース型は残債務も返済義務あり【JHF-001】 |
| 不動産担保型生活資金 | 契約終了、3か月の据置後に償還期限 | 自宅を残すには返済(売却して返済する方法を含む)が必要。返済しない場合の対応は相続の方法によって異なる【TMG-001】 |
| 不動産担保ローン | 通常の相続と同様、残債務を相続 | 残債務の扱いは相続の方法によって異なる |
いずれの方法も、契約者が亡くなった後の相続人の対応は、単純承認・相続放棄・限定承認のどれを選ぶかによって変わります。相続放棄と限定承認には原則3か月という期間制限があり、限定承認は相続人全員で行う必要があります【CTS-001】。どの方法を選ぶべきかは、残債務の額や他の相続財産によって異なるため、弁護士・司法書士等にご確認ください。
契約前に、推定相続人となるご家族と、自宅を残したいかどうか、返済をどうするかを話し合っておくことが、後々のトラブルを避けるために重要です。
よくあるご質問
どの方法が一番お得ですか
一概には言えません。所有権を残したいか、毎月の家賃・利息の負担をどこまで許容できるか、相続人に自宅を残したいかによって、適した方法は異なります。複数の方法を比較したうえで、専門家にご相談ください。
リバースモーゲージは年金収入だけでも利用できますか
年金収入を含む収入の要件や返済負担率は、取り扱う金融機関ごとに審査されます。利用できるかどうかは、収入の状況や物件の条件によって変わるため、取扱金融機関に直接ご確認ください【JHF-001】。
不動産担保型生活資金は誰でも申し込めますか
いいえ。千葉県の一般型の場合、原則65歳以上であること、市町村民税非課税程度の低所得世帯であること、単独所有(または配偶者との共有)の不動産に現に居住していること、借地・借家・マンションでないこと、抵当権等が設定されていないこと、土地の評価額が1,000万円以上であることなど、複数の要件を満たす必要があります。さらに、推定相続人の中から連帯保証人を1名立て、推定相続人全員の同意を得る必要があります【CBSK-002】。申込条件は都道府県によって異なるため、お住まいの地域の社会福祉協議会にご相談ください。
契約者の死亡後も家族が自宅を残したい場合、どのような方法がありますか
方法によって異なります。リバースモーゲージや不動産担保型生活資金は、相続人が残債務を一括返済すれば自宅を残せます【JHF-001】。リースバックはすでに所有権が買主へ移っているため、契約時に買い戻しの条件を定めている場合に限り、その条件に従って買い戻しを検討することになります。買い戻しが自動的に認められるものではないため、契約書の内容を必ずご確認ください。
売却を決めていない段階でも相談できますか
はい。それぞれの方法の仕組みや、通常売却との比較を含めてご相談いただけます。
この記事のまとめ
- 自宅に住み続けながら資金を得る方法には、リースバック・リバースモーゲージ・不動産担保型生活資金・不動産担保ローンがある
- リースバックは所有権が移転し、それ以外の3つは所有権が契約者に残る
- リバースモーゲージ・不動産担保型生活資金は、契約者が亡くなった後、相続人が返済するか、自宅を手放すかの判断を迫られる(相続の方法は単純承認・相続放棄・限定承認の3つで、いずれも期間制限に注意が必要)
- 不動産担保型生活資金は一般型と要保護世帯向けで条件が異なり、申込条件や運用の詳細は都道府県社協によって異なる場合がある
- 一般型の上限は「土地の評価額の70%程度」だが、利息も同じ枠に含まれるため、実際に受け取れる金額はそれより少なくなる
- どの方法も、契約前に推定相続人となる家族と話し合っておくことが重要
当社案内
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千葉・東京を中心に、不動産のご相談を承っています。当社が承るのは、不動産の売却・買取・リースバックに関するご相談と、各方法を検討するための一般的な情報整理です。
リバースモーゲージの審査・お申し込みは取扱金融機関へ、公的な貸付制度のご利用相談は地域の社会福祉協議会へ、それぞれ直接ご確認ください。当社はこれらの制度の提供主体ではなく、お申し込みの取次ぎも行っておりません。
各制度の融資限度額・金利・審査基準は、取扱金融機関・社会福祉協議会ごとに異なり、変更される場合があります。当社はリバースモーゲージ・不動産担保型生活資金の提供主体ではなく、各制度のご案内は一般的な情報提供にとどまります。買取価格・売却の成立を保証するものではありません。相続・税務の個別のご判断については、弁護士・司法書士・税理士等の専門家にご確認ください。
出典・情報確認日
本記事の事実情報は、次の公式資料を実際に確認して記載しています。情報確認日は2026年8月6日です。各制度の融資限度額・金利・審査基準は変更される場合があるため、各出典の更新日と、閲覧時点の最新情報をご確認ください。
金融庁
- 高齢社会における金融サービスのあり方について/金融庁【FSA-001】
国土交通省
- 住宅のリースバックに関するガイドブック/国土交通省【MLIT-001】
住宅金融支援機構
- 【リ・バース60】/住宅金融支援機構【JHF-001】
民間金融機関(各社公式サイト)
- ちばぎんリ・バース60/千葉銀行【CHIBA-001】
- みずほ リ・バース60/みずほ銀行【MIZUHO-001】
- ローン金利(リバースモーゲージ「充実人生」)/東京スター銀行【TSTAR-001】
厚生労働省
- 生活福祉資金貸付制度/厚生労働省【MHLW-001】
- 生活福祉資金貸付条件等一覧/厚生労働省【MHLW-002】
東京都
- 不動産担保型生活資金(東京都社会福祉協議会 発行)/東京都福祉局【TMG-001】
千葉県
- 低所得世帯・高齢者世帯・障害者世帯向けの貸付け(生活福祉資金)/千葉県社会福祉協議会【CBSK-001】
- 不動産担保型生活資金のごあんない(2020年11月)/千葉県社会福祉協議会【CBSK-002】
裁判所
- 相続の限定承認の申述/裁判所【CTS-001】