地域情報2026年10月4日

千葉豪雨・台風第25号で被災した住まいの支援制度。罹災証明書から支援金・応急修理・税の減免まで

#地域情報#千葉県#船橋市#災害支援#罹災証明書

令和8年8月13日からの大雨(令和8年8月千葉豪雨)と、9月の台風第25号により、千葉県内では多くの住まいが浸水や損壊の被害を受けました。被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

住まいの再建に使える公的な支援は、国・千葉県・市町村がそれぞれ用意しており、制度ごとに対象や期限が違います。多くの制度は、罹災証明書に書かれた被害の程度によって、使えるかどうかが決まります。

この記事では、住まいに関わる主な支援制度を、手続きの流れに沿って整理します。罹災証明書の交付を待たなくても、修理や仮住まいの相談はできます。具体例は、当社の所在地である船橋市の制度を中心に紹介しています。

まず、やっておきたいこと

  • 安全を確かめたうえで、片付けや修理の前に、被害の様子を写真に撮っておく
  • 市町村に罹災証明書を申請する
  • 修理・仮住まい・借入れは、業者や金融機関と契約する前に、市町村の窓口へ相談する。契約や支払いの後では使えない制度があります【FNB-005】【FNB-009】
  • 船橋市の災害援護資金は、令和8年8月千葉豪雨分が2026年11月30日、台風第25号分が2026年12月28日に申込が締め切られます【FNB-008】

情報確認日:2026年10月4日|株式会社ジェー・トラスト 代表監修

制度の内容・金額・期限は、変更や延長される場合があります。手続きの前に、お住まいの市町村の最新の案内をご確認ください。

表記について

出典IDが付く文は、一次資料で確認できる事実です。それ以外は編集上の案内です。市町村ごとの運用は、船橋市の例で説明しています。他の市町村にお住まいの方は、お住まいの市町村の案内をご確認ください。当社案内は、株式会社ジェー・トラストからの相談案内であり、公的資料の説明とは区別しています。

この記事でわかること

  • 罹災証明書の取り方と、被害の区分
  • 被害の区分ごとに使える主な制度
  • 被災者生活再建支援金と、千葉県・船橋市の支援事業の関係
  • 住宅の応急修理の限度額と、申し込む前の注意点
  • 仮住まい(賃貸型応急住宅・市営住宅)の条件
  • 修理・再建の資金(貸付・融資・利子補給)と、住宅ローンの返済が難しいときの方法
  • 固定資産税・住民税・所得税の減免
  • 修理業者・訪問業者とのトラブルを避けるために

この記事で扱わないこと

事業者・農林漁業者向けの支援、人的被害に関する制度(災害弔慰金など)、個別の被害認定や支給額の判断。これらは各市町村の担当窓口にご確認ください。

まず罹災証明書を申請する

罹災証明書は、住家の被害の程度を市町村が証明する書類です。住家以外の建物や家財などについては、被災の届出があったことを証明する「被災(届出)証明書」が発行されます【FNB-003】。

被害の程度は、住家の損害割合によって次の6つに区分されます【CAO-002】。

住家の被害の区分と損害割合
区分損害割合
全壊50%以上
大規模半壊40%以上50%未満
中規模半壊30%以上40%未満
半壊20%以上30%未満
準半壊10%以上20%未満
準半壊に至らない(一部損壊)10%未満

船橋市では、罹災(被災)証明願と身分証明書の写しを、市役所9階の危機管理課への持参、郵送、または「船橋市スマート申請」で提出して申請します。被災現場の写真(建物全体と被害箇所が分かるもの)は、早く交付するために提出への協力が求められています。写真が用意できない場合も、まず窓口に相談してください。交付までの目安は、調査による判定で申請から1か月程度です。損害が明らかに10%未満で、「準半壊に至らない(一部損壊)」という結果に申請者が同意できる場合は、現地調査をせずに写真で判定する方法もあり、こちらは1〜2週間程度です。ただし船橋市は、この写真による判定について「災害見舞金等の被災者支援制度は対象外」と付記しています【FNB-003】。被害が10%以上ありそうな場合や、支援制度を使いたい場合は、申請の際に判定の方法を窓口で確かめてください。

確認ポイント:片付けや修理の前に、写真を撮っておく

船橋市は、被害を受けたら自分で被害状況を写真に撮っておくよう案内しています【FNB-003】。住宅の応急修理でも、原則として工事前の被害状況が分かる写真が必要です【FNB-005】。片付けや修理を始める前に、建物の外観、浸水した高さ、傷んだ箇所を撮っておいてください。

被害の区分ごとに使える主な制度

被害の区分ごとに使える主な制度
制度主な対象内容窓口
被災者生活再建支援金(国)・千葉県被災者生活再建支援事業全壊・解体・大規模半壊・中規模半壊(長期避難は国の制度のみ)最大300万円(世帯人数1人は4分の3)【CAO-001】【CPREF-001】市町村
住宅の応急修理(災害救助法)大規模半壊・中規模半壊・半壊・準半壊75万7千円または36万7千円までの修理を、市町村が業者に依頼して支払う【CPREF-002】【FNB-005】市町村
賃貸型応急住宅(災害救助法)住宅が全壊するなど、住み続けられない世帯民間の賃貸住宅を借り上げて提供【FNB-006】市町村
災害援護資金(船橋市の例)世帯主の負傷、家財の3分の1以上の損害、住居の半壊・全壊(所得制限あり)最高350万円の貸付【FNB-008】市町村
災害復興住宅融資建設・購入は全壊〜半壊、補修はり災証明書の交付を受けた方住宅金融支援機構の融資【JHF-001】【JHF-002】住宅金融支援機構
税の減免被害の程度による固定資産税・住民税の減免、所得税の雑損控除など【FNB-010】【FNB-011】【NTA-001】市町村・税務署

船橋市は、豪雨と台風第25号のそれぞれについて、使える支援制度の一覧を公開しています【FNB-001】【FNB-002】。以下、主な制度を詳しく見ていきます。

被災者生活再建支援金(国の制度と、千葉県の事業)

国の制度

被災者生活再建支援金は、住宅が全壊するなど生活の基盤に大きな被害を受けた世帯に支給される、被災者生活再建支援法に基づく制度です。原則として、10世帯以上の住宅が全壊した市町村などで適用されます【CAO-001】。

支給額は、住宅の被害の程度に応じた「基礎支援金」と、住宅をどう再建するかに応じた「加算支援金」の合計です【CAO-001】。

被災者生活再建支援金の支給額(国の制度)
被害の程度基礎支援金加算支援金(建設・購入/補修/賃借)合計の上限
全壊・解体・長期避難100万円200万円/100万円/50万円300万円
大規模半壊50万円200万円/100万円/50万円250万円
中規模半壊なし100万円/50万円/25万円100万円

世帯人数が1人の場合は、それぞれ4分の3の額になります。賃借は公営住宅を除きます。申請期間は、基礎支援金が災害発生日から13か月以内、加算支援金が37か月以内です。基礎支援金と加算支援金は同時に申請する必要はなく、再建の方法が決まってから加算支援金を申請できます【CAO-001】。

千葉県での適用

令和8年8月千葉豪雨では、千葉市・佐倉市・市原市・八千代市・大網白里市の5市に被災者生活再建支援法が適用されました(9月11日決定)。それ以外の市町村は、千葉県被災者生活再建支援事業の対象です。県の事業は、国の制度と同等の支援金を交付する市町村に、県が費用の8割を負担する仕組みです。金額は国の制度と同じですが、長期避難世帯は国の制度が適用された場合だけの区分です【CPREF-001】。

船橋市は県の事業の対象で、「船橋市被災者生活再建支援事業」として、令和8年8月千葉豪雨で被害を受けた世帯に支援金を交付しています。世帯人数が1人の場合は4分の3の額です。申請期限は、住宅被害支援金(基礎支援金にあたるもの)が2027年9月12日、住宅再建支援金(加算支援金にあたるもの)が2029年9月12日です【FNB-004】。

確認ポイント:台風第25号の扱い

2026年10月4日時点で、台風第25号について被災者生活再建支援法を適用したという公表は、千葉県・内閣府の資料で確認できませんでした。船橋市の支援事業も、対象は令和8年8月千葉豪雨と明記されています【FNB-004】。台風第25号で被害を受けた方は、お住まいの市町村に最新の扱いをご確認ください。

住宅の応急修理

災害救助法に基づき、壊れた住宅の屋根や床など、日常生活に欠かせない部分を修理する制度です。修理は市町村が業者に依頼し、費用も市町村が業者に直接支払います【CPREF-002】【FNB-005】。

住宅の応急修理の限度額
被害の程度限度額
大規模半壊・中規模半壊・半壊75万7千円
準半壊36万7千円

全壊でも、応急修理をすれば住み続けられる場合は対象になります。限度額を超えた部分や、対象にならない部分は自己負担です【CPREF-002】。

対象地域は、災害救助法が適用された市町村です。令和8年8月千葉豪雨では千葉市・船橋市など25市町、台風第25号では銚子市・木更津市など24市町村に適用され、豪雨で適用された25市町は、台風第25号でも引き続き適用されています【CAO-003】。千葉県は、台風第25号でも応急修理を実施しています【CPREF-005】。なお、千葉県の応急修理の案内は千葉市を除く20市4町を対象としているため【CPREF-002】、千葉市にお住まいの方は千葉市の案内をご確認ください。

船橋市の例では、次のとおりです【FNB-005】。

  • 対象:豪雨・台風第25号の両方。大規模半壊を除き、「自らの資力では応急修理できない」ことが条件
  • 修理の範囲:屋根・壁などの基本部分、浸水した床と壁、窓や戸、配管・配線、トイレなど日常生活に欠かせない部分
  • 対象外:壁紙のみの補修、家電製品(エアコンを含む)、空き家・物置・車庫、床下収納や階段下収納、消毒・防蟻工事など。迷う工事は市に確認する
  • 写真:原則として工事前の被害の様子が分かる写真が必要。写真がない場合は、市の代替資料の様式で出せる
  • 工事の完了期限:豪雨分は2027年2月28日まで、台風第25号分は災害発生日から3か月以内
  • 窓口:住宅政策課(047-436-2712)

確認ポイント:自分で業者に頼んで支払う前に

船橋市は、修理費用をすでに支払っている場合は応急修理の対象にならないと明記しています【FNB-005】。急いで修理したい場合も、業者と契約して支払う前に、市の窓口へ相談してください。

仮住まいが必要なとき

賃貸型応急住宅

災害救助法に基づき、民間の賃貸住宅を借り上げて提供する制度です。船橋市の例では、次のような条件です【FNB-006】。

  • 対象:住宅が全壊・全焼・流失した方、半壊でも流れ込んだ土砂や流木、耐え難い悪臭などで住めない方、応急修理を使う予定で半壊以上かつ修理に1か月を超える見込みの方などで、ほかに住む家がなく、自分で住まいを確保できない方
  • 期間:入居から最長2年。応急修理を利用する場合は最長6か月
  • 費用:家賃・共益費・礼金・仲介手数料などは、決められた上限と条件の範囲内で県が負担。光熱水費や駐車場代は入居者の負担
  • 家賃の上限(月額):単身8万円、2人10万円、3〜4人13万円、5人以上16万5千円。上限を超える物件は認められず、超えた分を自分で払うこともできない
  • 人数の数え方:未就学児は1人なら人数に含めず、2人以上なら1人を0.5人として数え、端数を切り上げる(例:大人2人と未就学児1人なら2人として、上限は10万円)
  • 物件の条件:貸主の同意があり、新耐震基準(1981年6月1日以降の着工)で建てられたか、耐震性が確認された住宅
  • すでに自分で契約して入居している場合:条件を満たせば、県・入居者・貸主の三者契約で、入居日にさかのぼって対象になる。ただし仲介手数料・保証金・火災保険料はさかのぼれない
  • 応急修理との併用:可能。ただし先に応急修理を申し込む必要がある(入居した後に応急修理は申し込めない)

市営住宅の無償提供(船橋市)

床上浸水などで住み続けるのが難しくなった市内の世帯に、市営住宅を無償で提供しています。使用期間は6か月以内(最長1年まで更新可)で、家賃と敷金は免除、光熱水費は自己負担です。用意されているのは4戸で、先着順です【FNB-007】。空きの状況は市にご確認ください。

修理・再建の資金

災害援護資金(貸付)

災害救助法が適用された災害で、世帯主の負傷や住居・家財に被害を受けた世帯に、生活の立て直しのための資金を貸し付ける制度です。船橋市の例では、次のとおりです【FNB-008】。

  • 対象:世帯主の1か月以上の負傷、家財の3分の1以上の損害、住居の半壊・全壊のいずれかに当たり、世帯の所得が基準未満の世帯
  • 貸付額:被害の内容と世帯主の負傷の有無に応じて、最高350万円
  • 利率:連帯保証人(同居の親族は不可)を立てる場合は無利子。立てない場合は、据置期間の経過後に年1.5%(据置期間中は無利子)
  • 返済:償還期間は据置期間を含めて10年以内。据置期間は3年以内(特別な場合は5年以内)
  • 申込期限:令和8年8月千葉豪雨分は2026年11月30日、台風第25号分は2026年12月28日

住宅金融支援機構の災害復興住宅融資

被災した住宅を建て直す・購入する・補修するための融資です。建設・購入は、全壊・大規模半壊・中規模半壊・半壊のり災証明書の交付を受けた方が対象です【JHF-001】。補修はり災証明書の交付を受けた方が対象ですが、すでに復旧が済んでいる場合は原則として利用できません【JHF-002】。

申込の受付期間は原則としてり災日から2年間で、災害救助法などが適用された災害では延びる場合があります【JHF-001】。金利は機構のサイトで公表されています。相談は災害専用ダイヤル(0120-086-353、通話無料)で受け付けています【JHF-002】。

住宅等災害復旧資金の利子補給(船橋市)

住宅の修理やかさ上げ、宅地の土留め・擁壁などの復旧資金を金融機関から借りる市内の世帯主に、利子の一部を補給する制度です。年3%以内、融資の実行日から7年以内、借入額500万円までが対象です。罹災証明書の交付を受けられることや、世帯員に市税の滞納がないことなどが要件です【FNB-009】。

手続きの順番に注意が必要です。市を通じて金融機関に借入れを申し込み、市と金融機関の審査を経て、市の決定通知を受けてから金融機関と正式に契約します【FNB-009】。利用を考えている方は、借入れの契約をする前に船橋市へご相談ください。

住宅ローンの返済が難しくなったとき

被災の影響で住宅ローンなどを返せなくなった場合は、「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」を利用できる可能性があります。全国銀行協会は、災害救助法が適用された令和8年8月13日からの大雨の被災者は、このガイドラインの対象債務者となり得るとしています【ZENGIN-001】。台風第25号も、運営機関のサイトに対象の災害として掲載されています【DGL-002】。

このガイドラインには、次の特長があります【DGL-001】。

  • 弁護士などの「登録支援専門家」による手続きの支援を、無料で受けられる
  • 義援金などに加え、財産の一部を手元に残せる
  • 債務整理をしたことが個人信用情報として登録されないため、新たな借入れに影響しない

ただし、債務の免除などには一定の要件と、借入先の同意が必要です。手続きの最初の一歩は、最も多額のローンを借りている金融機関に、ガイドラインの手続きを始めたいと申し出ることです【DGL-001】。

確認ポイント:「手続きを代わりにやる」という業者に注意

金融庁・財務局・運営機関は、この手続きを他の事業者に委託していません。ガイドラインを使うための支援と称して報酬を求める業者に注意するよう呼びかけています【DGL-001】。

税の減免

固定資産税・都市計画税(船橋市)

家屋の被害が一定以上の場合(例:木造戸建住宅やプレハブ戸建住宅で床上浸水以上)は、令和8年度分の固定資産税・都市計画税が減免される可能性があります。家屋の基準は次のとおりです【FNB-010】。

固定資産税・都市計画税の減免の基準(船橋市・家屋)
家屋の被害の状況減免の割合
全壊・埋没・全焼などで家屋の原形をとどめないとき、または復旧できないとき全部
主要構造部分が著しく損傷して大修理が必要で、家屋の価格の10分の6以上の価値が減ったとき10分の8
屋根・内壁・外壁・建具などが損傷して居住や使用の目的を著しく損ない、家屋の価格の10分の4以上の価値が減ったとき10分の6
下壁・畳などが損害を受けて居住や使用の目的を損ない、修理や取替えが必要で、家屋の価格の10分の2以上の価値が減ったとき10分の4
居住用家屋(木造・プレハブ等)の床上浸水(床下浸水は対象外)10分の4

どの割合になるかは、罹災証明書の判定結果などを資料に市が決めます。罹災証明書で被害が一定以上と判定された所有者には、市から減免申請書が郵送され、それを返送して申請します【FNB-010】。

個人市民税・県民税(船橋市)

本人・配偶者・扶養親族が所有する住宅や家財に損害を受けた場合、申請により、災害を受けた日以後に納期が来る個人市民税・県民税が減免されることがあります。損害の程度は、住宅や家財の価格に対する損害額で計算し、保険金などで補塡される額があればそれを差し引きます。損害の程度が30%未満の場合は対象外で、所得にも制限があります【FNB-011】。

個人市民税・県民税の減免の割合(船橋市)
前年の合計所得金額損害の程度30%以上50%未満(罹災証明の区分:中規模半壊・大規模半壊)損害の程度50%以上(罹災証明の区分:全壊)
250万円以下全額全額
500万円以下2分の1全額
750万円以下4分の12分の1
1,000万円以下8分の14分の1

※表は市の案内の転記です。市の案内は、本文では「前年の合計所得金額が1,000万円以上の方は対象外」、減免割合の表では「1,000万円以下」と、所得の上限の書き方が異なります。前年の合計所得金額がちょうど1,000万円の場合の扱いは、市民税課(普通徴収・年金特別徴収の方は047-436-2214、給与特別徴収の方は047-436-2258)にご確認ください【FNB-011】。

申請には、減免申請書、罹災証明書、修理や建て替えの費用を証明する書類(見積書でも可)、保険金などで補塡される額を証明する書類などが必要です【FNB-011】。

所得税

住宅や家財に損害を受けた場合、確定申告で、所得税法の「雑損控除」と「災害減免法」による軽減のうち、有利な方を選べます。どちらも、損害額は保険金や損害賠償金などで補塡される額を差し引いて計算します。災害減免法は、住宅や家財の損害額がその価額の2分の1以上で、原則としてその年の所得金額が1,000万円以下の方が対象です。所得金額が500万円以下なら所得税が全額免除、750万円以下なら2分の1、1,000万円以下なら4分の1が軽減されます【NTA-001】。

修理業者・訪問業者とのトラブルに注意

千葉県は、令和8年8月千葉豪雨と台風第25号に便乗した悪質商法について注意を呼びかけています。「火災保険が下りれば実費負担なく工事ができる。保険申請は無料で代行する」という勧誘、保険会社やライフライン事業者を名乗る訪問・電話、「今日やらなければ高額な修理になる」と不安をあおる手口が挙げられています【CPREF-003】。

県は次の対策を挙げています【CPREF-003】。

  • すぐに契約しない
  • 複数の業者から見積もりを取って比べる
  • 保険の対象になるかや手続きは、加入している保険会社に直接確認する
  • 業者の訪問や電話勧誘を受けて契約した場合は、契約書面を受け取った日を含めて8日間はクーリング・オフができる

クーリング・オフの対象は、訪問販売や電話勧誘販売など、法律で決められた取引です。訪問販売では、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内なら、申込みの撤回や契約の解除ができますが、適用されない場合もあります【CAA-001】。困ったときは、早めに消費者ホットライン(188)や千葉県消費者センター(047-434-0999)に相談してください【CPREF-003】。

修理するか、建て替えるか、手放すか

判断の前にそろえておきたいもの

修理・建て替え・住み替え・売却のどれを選ぶかで、使える制度や受け取れる額が変わります。たとえば加算支援金は、再建の方法(建設・購入、補修、賃借)によって額が違います【CAO-001】。決める前に、罹災証明書の区分、使える制度と期限、修理の見積もり、住宅ローンの残高をそろえ、ご家族と話し合っておくと判断しやすくなります。

千葉県は、千葉市・船橋市・佐倉市・東金市・八千代市・鎌ケ谷市・四街道市に「住宅被害相談窓口」を設けました。修理すれば住めるか、建て替えが必要か、どう修理すればよいかといった相談に建築士などが対面で応じ、住宅金融支援機構の融資についても説明しています。予約は不要で、相談は無料です【CPREF-004】。開設日は市ごとに違い、すでに終わった市もあるため、日程は各市にご確認ください。

売却を考えるときに知っておきたいこと

2020年8月28日から、不動産会社(宅地建物取引業者)は、取引の際の重要事項説明で、水害ハザードマップ上の物件の所在地を説明することが義務になっています【MLIT-001】。

浸水した事実は、買主の判断に関わる事柄です。売却を相談するときは、被害の内容や修理の履歴を不動産会社に正確に伝えてください。あとからのトラブルを防ぐことにつながります。

よくあるご質問

一部損壊(準半壊に至らない)と判定されました。使える支援はありますか

被災者生活再建支援金と住宅の応急修理は、準半壊に至らない被害は対象外です【CAO-001】【FNB-005】。ただし船橋市では、床上浸水の世帯は災害見舞金の対象になり【FNB-012】、木造・プレハブ等の居住用家屋が床上浸水した場合は、固定資産税・都市計画税の10分の4が減免されます(床下浸水は対象外)【FNB-010】。なお、罹災証明書を写真による判定で受ける場合は、船橋市が「災害見舞金等の被災者支援制度は対象外」と付記している点に注意してください【FNB-003】。所得税の雑損控除も、損害の額によっては対象になります【NTA-001】。判定の内容に疑問がある場合は、市町村の窓口にご相談ください。

賃貸住宅に住んでいて被害を受けました

被災者生活再建支援金は、住んでいた住宅の被害の程度で対象かどうかが決まります。加算支援金の「賃借(公営住宅を除く)」は、被災後に住まいを借りて再建する場合の区分で、全壊などで50万円、大規模半壊で50万円、中規模半壊で25万円です(世帯人数1人は4分の3)【CAO-001】。被災前に賃貸住宅に住んでいたかどうかで額が決まるわけではありません。

家財に3分の1以上の損害があれば、災害援護資金の対象になる場合があります【FNB-008】。建物の修理については、まず貸主(大家さん・管理会社)にご相談ください。

支援金はいつまでに申請すればよいですか

船橋市の令和8年8月千葉豪雨分は、住宅被害支援金が2027年9月12日、住宅再建支援金が2029年9月12日が期限です【FNB-004】。台風第25号による被害の扱いは、お住まいの市町村にご確認ください(3章の確認ポイント参照)。国の制度では、基礎支援金を先に申請し、再建の方法が決まってから加算支援金を申請できます【CAO-001】。

修理を急いで、自分で業者に頼んでしまいました

船橋市の応急修理は、修理費用をすでに支払っている場合は対象になりません【FNB-005】。まだ支払っていない場合は、まず市の窓口に相談してください。住宅金融支援機構の災害復興住宅融資(補修)も、すでに復旧が済んでいる場合は原則として利用できません【JHF-002】。

被災した家の売却も考えています。急いだほうがよいですか

急いで決める必要はありません。先に罹災証明書を取り、使える支援制度と期限を確認してください。修理・建て替え・住み替えのどれを選ぶかで、受け取れる支援の額が変わります【CAO-001】。そのうえで、売却も選択肢の一つとして、ご家族と相談しながら比べてください。

この記事のまとめ

  • 住まいの支援の多くは、罹災証明書の被害の区分で使えるかどうかが決まる。片付けや修理の前に写真を撮っておく
  • 被災者生活再建支援金は最大300万円。令和8年8月千葉豪雨では5市に法が適用され、船橋市など他の市町村は県の事業で同じ額が支給される(長期避難世帯は国の制度だけの区分)
  • 住宅の応急修理は75万7千円(準半壊は36万7千円)まで。自分で業者に支払ってしまうと対象外になる(船橋市)
  • 船橋市の利子補給は、借入れの契約をする前に、市を通じて申し込む必要がある
  • 船橋市の災害援護資金は、豪雨分が2026年11月30日、台風第25号分が12月28日に申込が締め切られる
  • 住宅ローンが返せないときは、債務整理ガイドラインを使える可能性がある。最初の一歩は、最も多額に借りている金融機関への申出
  • 「保険で無料で直せる」と勧める訪問業者には注意。すぐに契約せず、188 に相談する

当社案内

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当社は船橋市の不動産会社として、千葉・東京を中心に不動産のご相談を承っています。被災した住まいを修理するか、住み替えるか、手放すかを考える際の、不動産の面からの情報整理をお手伝いできます。

支援制度の申請は、それぞれの市町村・住宅金融支援機構・金融機関へ直接お問い合わせください。 当社は各制度の提供主体ではなく、申請の代行や取次ぎも行っておりません。売却を急がせることはありませんので、まずは支援制度の確認を済ませてから、ご家族と相談のうえでお声がけください。

本記事の制度の説明は、2026年10月4日時点の公表資料に基づく一般的な情報です。支給・貸付・減免の可否や金額は、各窓口の判断によります。制度の内容・期限は変更される場合があります。買取価格・売却の成立を保証するものではありません。税務・法律の個別の判断は、税理士・弁護士等の専門家にご確認ください。

出典・情報確認日

情報確認日はいずれも2026年10月3日〜4日です。

船橋市

住宅金融支援機構

全国銀行協会・ガイドライン運営機関

国税庁

消費者庁