購入2026年10月4日

金利上昇と建築費高騰で、千葉・東京の不動産はどうなる?2026年秋の数字から読む

#購入#住宅ローン#金利#地価#マンション価格

2026年は、住宅ローンの金利と建築費がそろって上がる年になりました。日本銀行は6月と9月に政策金利を引き上げ、長期金利も3%を超えています。

住まいの価格はこれからどうなるのか。不動産のご相談でも、最近よく聞かれる質問です。ただ、先の価格を言い当てることは誰にもできません。この記事では予想はせず、いま公表されている数字を、金利・建築費・新築マンション・中古マンション・地価の順に整理します。そのうえで、買う方・売る方・住宅ローンを返済中の方が、それぞれ確かめておきたい点をまとめます。

情報確認日:2026年10月4日|株式会社ジェー・トラスト 代表監修

金利・価格・指数は毎月更新されます。判断の前に、各出典の最新の数字をご確認ください。

表記について

出典IDが付く文は、一次資料で確認できる事実です。それ以外は編集上の見方であり、将来の価格や金利を断定するものではありません。当社案内は、株式会社ジェー・トラストからの相談案内であり、公的資料の説明とは区別しています。

この記事でわかること

  • 政策金利・長期金利・フラット35の金利の今の水準
  • 金利が上がると、毎月の返済額がどのくらい変わるか
  • 建築費がどのくらい上がっているか
  • 首都圏の新築・中古マンションの価格と、千葉・東京の違い
  • 千葉県・東京都の地価の動き
  • 買う方・売る方・返済中の方が確かめておきたいこと

この記事で扱わないこと

将来の価格や金利の予想、個別の物件の売り時・買い時の判断、住宅ローンの商品の選び方の推奨。これらは物件の条件やご家庭の事情によって答えが変わるため、個別にご相談ください。

金利:政策金利は1.25%、長期金利は3%台に

日銀は6月と9月に利上げ

日本銀行は、2026年6月16日に政策金利(無担保コールレート・オーバーナイト物)を1.0%程度に【BOJ-002】、9月18日には1.25%程度に引き上げました。9月の引き上げは9月24日から適用されています【BOJ-001】。

日銀は9月の公表文で、今後も経済・物価・金融情勢に応じて「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えている」としています。そのタイミングやペースは、中東情勢やAI関連需要、為替相場の影響などを点検しながら検討するとしています【BOJ-001】。

長期金利とフラット35

長期金利の目安となる10年物国債の金利は、2026年10月1日に3.092%でした【MOF-001】。全期間固定金利型のフラット35(新機構団信付き、借入期間21年以上35年以下、融資率9割以下)は、2026年10月に資金を受け取る場合の最も多い金利が年3.830%です(金利の範囲は年3.830%〜年5.840%)【JHF-001】。

住宅金融支援機構は、変動金利型は日銀の政策金利の影響を受け、半年に1回金利が見直されるのが一般的だと説明しています。また、固定金利型の金利は変動金利型に先行して上がる傾向があるとしています【JHF-002】。

金利が上がると、返済額はどう変わるか

4,000万円を35年で借りた場合の毎月の返済額を、金利ごとに試算しました。

借入4,000万円・35年の返済額の試算
金利(年率)毎月の返済額総返済額
0.8%約10.9万円約4,587万円
1.5%約12.2万円約5,144万円
2.0%約13.3万円約5,565万円
3.83%(フラット35の2026年10月の最も多い金利)約17.3万円約7,268万円

※元利均等返済、ボーナス返済なし、金利は返済期間を通じて変わらないものとした単純な試算です。融資手数料・保証料などの諸費用は含みません。実際の金利や返済額は、金融機関・商品・審査の結果によって異なります。

同じ毎月の返済額でも、金利が上がれば借りられる額は小さくなります。住宅金融支援機構が2026年1月に行った調査では、5年以内に住宅を取得する予定の方の約7割弱が、2025年12月の利上げなどを受けて、借入額の減額、返済期間の短縮、固定金利への見直しなど、住宅ローンの選び方を変えたと答えています【JHF-002】。

建築費:東京は前年より5〜7%高い

建設物価調査会の建築費指数(東京、2015年=100)は、2026年8月に集合住宅(鉄筋コンクリート造)が146.7で前年同月比5.3%上昇、木造の住宅が152.7で同6.6%上昇しました(いずれも暫定値)【KBK-001】。2015年と比べると、どちらも1.5倍ほどの水準です。

建築費の上昇は、新築の住宅やマンションの価格を押し上げる要因の一つと考えられます。ただし、実際の販売価格は、需要と供給、立地、売り出される物件の顔ぶれなどにも左右されるため、建築費の数字だけで今後の価格は判断できません。

新築マンション:首都圏は高値、ただし8月は下落

2026年上半期は平均1億円を超えた

不動産経済研究所によると、2026年上半期(1〜6月)に首都圏で売り出された新築マンションの平均価格は1億135万円で、前年同期より13.1%上がり、上半期として初めて1億円を超えました。東京23区は1億4,249万円(9.1%上昇)、千葉県は8,997万円(56.8%上昇)です。千葉県の大きな上昇は、人気エリアで超高層の物件が売り出されたためとされています。上半期の発売戸数は7,989戸で、上半期として5年連続の減少でした【REI-001】。

8月は平均価格・単価とも下落

一方、2026年8月の首都圏の平均価格は9,770万円で、前年同月より5.4%下がりました。1㎡あたりの単価も9.1%下がり、前年同月比では16か月ぶりの下落です。8月末の販売在庫は6,610戸で、前月末より13戸増え、3か月連続の増加です【REI-002】。

首都圏の新築マンションの地域別の価格(2026年8月)
地域(2026年8月)平均価格前年同月比初月契約率
首都圏9,770万円5.4%下落61.1%
東京23区1億3,821万円0.1%上昇72.4%
千葉県6,702万円9.1%上昇70.0%

出典:【REI-002】

新築マンションの平均価格は、その月にどんな物件が売り出されたかで大きく動きます。1か月の数字だけで流れを判断せず、数か月の動きと在庫の増減をあわせて見るのが確かです。

中古マンション:首都圏は単価が下落、千葉県は上昇

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)によると、2026年8月に首都圏で成約した中古マンションは3,180件で、前年同月より10.5%少なく、前年同月を下回るのは5か月連続です。1㎡あたりの成約単価は81.60万円で前年同月より3.8%下がり、前年同月を下回るのは4か月連続です。売り出し中の在庫は48,235件で、前年同月を上回るのは6か月連続です【REINS-001】。

なお、成約件数は東日本レインズに報告された成約の集計です。レインズは、2025年1月以降の成約登録の適正化に伴うシステム改修が成約件数に影響している可能性があると注記しています【REINS-001】。件数の増減を、金利など一つの理由だけで説明することはできません。

中古マンションの成約状況(2026年8月)
地域(2026年8月)成約件数成約単価(1㎡あたり)成約価格
首都圏3,180件(10.5%減)81.60万円(3.8%下落)5,129万円(2.8%下落)
東京都区部1,265件(20.6%減)132.69万円(0.3%下落)7,526万円(0.2%下落)
千葉県398件(0.3%増)41.68万円(5.1%上昇)2,998万円(4.6%上昇)

カッコ内は前年同月比。出典:【REINS-001】

東京都区部の成約単価は、前年同月比でほぼ横ばいながら、2020年4月以来76か月ぶりの下落でした。千葉県は単価・価格とも前年同月を上回りました。ただし千葉県の成約単価は、7月には前年同月をわずかに下回っており(0.1%下落)、8月に上昇に戻った形です【REINS-001】。なお、首都圏の中古戸建住宅の成約価格は3,960万円で、前年同月より1.7%上がり、前年同月を上回るのは8か月連続です【REINS-001】。

地価:上昇は続く、ただし地域差が大きい

東京都

東京都の基準地価格(2026年7月1日時点)では、住宅地の平均変動率が都全域で5.8%、区部で8.7%、多摩地区で3.5%でした。区部では全23区がプラスで、最も高かったのは港区の16.3%です【TMG-001】。

東京都の公表では、区部を「都心5区」(平均13.2%)と「その他区」(平均8.1%)に分けています【TMG-001】。区ごとの住宅地の変動率を、一般によく使われる地域の呼び方でまとめると次のとおりです【TMG-002】。

東京23区の区ごとの住宅地の平均変動率(2026年7月1日時点)
地域区ごとの住宅地の平均変動率
都心5区港区16.3%、新宿区13.5%、渋谷区11.6%、千代田区11.4%、中央区10.5%
城東台東区15.6%、墨田区12.6%、荒川区12.5%、江東区12.1%、江戸川区6.2%、葛飾区5.8%、足立区5.4%
城北文京区13.8%、豊島区12.9%、北区12.2%、板橋区8.6%
城南目黒区13.3%、品川区11.0%、大田区7.3%、世田谷区6.2%
城西中野区9.8%、杉並区8.1%、練馬区5.9%

※「城東」「城北」「城南」「城西」は一般的な呼び方で、決まった定義はありません。区の分け方は当社によるもので、地域ごとの平均は計算していません。

都心5区と、そのまわりの台東区・文京区・目黒区・豊島区などでは10%を超える一方、外側の世田谷区・練馬区・足立区・葛飾区・江戸川区は5〜6%台でした。同じ23区でも、都心から離れた区ほど上昇率が小さい傾向が見られます【TMG-002】。

千葉県

千葉県の地価調査(2026年7月1日時点)では、住宅地の平均変動率が3.4%でした。県内59市区町村のうち、住宅地の平均変動率が上昇したのは34市区町、横ばいが2市町、下落が23市町村です【CPREF-001】。

県の資料は、東京に近い30市区町を「東京圏」、それ以外の29市町村を「地方圏」に分けています。住宅地の平均変動率は、東京圏が4.8%の上昇、地方圏が0.4%の下落でした【CPREF-001】。これを地域の呼び方で見ると、次のようになります。

千葉県の主な市町村の住宅地の平均変動率(2026年7月1日時点)
地域主な市町村の住宅地の平均変動率
北西部(東葛地域)流山市13.3%、松戸市8.9%、鎌ケ谷市7.6%、我孫子市5.0%、柏市4.7%、野田市1.7%
北西部(湾岸の葛南地域)習志野市4.8%、船橋市4.5%、八千代市3.4%、市川市3.4%、浦安市1.7%
千葉市中央区7.0%、美浜区6.7%、若葉区6.0%、緑区5.2%、稲毛区4.8%、花見川区4.1%
北東部・九十九里沿岸・外房・南房総銚子市△3.2%、東庄町△1.1%、白子町△1.1%、九十九里町△1.0%、御宿町△1.0%、長柄町△1.0% など

※地域の呼び方は当社によるもので、県の区分は「東京圏」と「地方圏」です。数字は各市町村の値で、地域ごとの平均は計算していません。△は下落を表します。

下落した23市町村のうち22は地方圏で、銚子市・旭市・香取市などの北東部から、九十九里沿岸、外房、南房総にかけての市町村です。東京圏で下落したのは富津市(△0.4%)だけでした【CPREF-001】。同じ千葉県でも、東京に近い北西部と、県の東部・南部とで、地価の動きは大きく違います。

数字から読み取れること

ここまでの数字を並べると、次のような動きが見えてきます。いずれも先の価格を予想するものではありません。

  • 金利の上昇で、借りられる額は小さくなっている。 政策金利は1.25%、フラット35は3.83%まで上がりました。高い価格帯ほど、その影響を受けやすくなります
  • 東京都区部全体では、中古マンションの取引に変化が出ている。 東京都区部の中古マンションは、前年同月と比べて成約件数が2割減り、単価も前年同月比で76か月ぶりに下がりました。首都圏全体でも、中古マンションの在庫は前年同月を上回る状態が続いています
  • 一方で、建築費は上がり続け、新築の供給は少ない。 建築費は前年より5〜7%高く、新築マンションの発売は上半期として5年連続で減っています。建築費の上昇は新築の価格を押し上げる要因の一つと当社は見ていますが、販売価格は需要や立地、売り出される物件によっても変わるため、この数字だけで先の価格は判断できません
  • 千葉県は、価格の水準が東京より低く、地価の上昇が続く地域がある。 中古マンションの成約単価は8月に前年同月比で上昇に戻り、住宅地の地価も県の平均でプラスです。ただし地価が上がっているのは主に北西部で、県内59市区町村のうち23市町村では住宅地の地価が下がっています。同じ千葉県でも地域によって動きは分かれます
  • 東京23区でも、地域によって上昇の幅が違う。 都心5区とそのまわりの区では住宅地の地価が10%を超えて上がる一方、外側の区では5〜6%台にとどまっています

立場ごとに確かめておきたいこと

これから買う方

  • 借入額は「今の金利で返せるか」だけでなく、「金利が上がっても返せるか」で考える。上の試算表のように、金利が1%違うと毎月の返済額は数万円変わります
  • 変動金利型と固定金利型の違いを理解したうえで選ぶ。変動金利型は半年に1回金利が見直されるのが一般的です【JHF-002】
  • 平均価格ではなく、希望する地域・駅からの距離・築年数が近い物件の取引事例で比べる

売る方

  • 首都圏の平均の数字と、ご自身の物件の価格は別物です。地域・広さ・築年数・管理の状態によって、売れる価格は大きく変わります
  • 在庫が増えている地域では、売り出す価格の付け方で売れる早さが変わります。査定は根拠を聞いたうえで比べてください
  • 住み替えの場合は、新しい住まいの住宅ローンが、今の金利でいくら借りられるかを先に確かめておくと、売却の計画を立てやすくなります

住宅ローンを返済中の方

  • 変動金利型の方は、金利の見直しの時期と、返済額がいつ・どう変わるかを、借入先の金融機関で確かめておく
  • 金利が上がった場合の返済額を、早めに試算しておく。固定金利型への借り換えは、固定金利が先に上がる傾向があるため、時期を含めて慎重に検討します【JHF-002】

あわせて、住まいを選ぶときは、水害などの災害リスクも確かめてください。令和8年8月千葉豪雨と台風第25号で被災された方向けの支援制度は、別の記事「千葉豪雨・台風第25号で被災した住まいの支援制度」で整理しています。

よくあるご質問

今は買い時ですか、売り時ですか

一概には言えません。金利・価格の動きに加えて、ご家族の事情、今の住まいの状況、資金計画によって答えが変わります。数字の流れを踏まえたうえで、ご自身の条件で比べることをおすすめします。

金利はこの先も上がりますか

日本銀行は、経済・物価・金融情勢に応じて「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えている」としています。ただし、そのタイミングやペースは、中東情勢や為替相場の影響などを点検しながら検討するとしています【BOJ-001】。どこまで上がるかを断定することはできません。

千葉県の不動産価格は下がりますか

2026年8月の千葉県の中古マンションの成約単価は前年より5.1%上がり【REINS-001】、7月1日時点の住宅地の地価も平均で3.4%上がっています【CPREF-001】。ただし、上昇しているのは主に北西部で、県内59市区町村のうち23市町村では住宅地の地価が下がっています【CPREF-001】。お住まいの地域や駅ごとに見ることが大切です。

新築と中古、どちらがよいですか

新築は、建築費が前年より上がっていること【KBK-001】や、供給が少ないこと【REI-001】が、価格を押し上げる要因の一つと考えられます。ただし、8月の首都圏の平均価格は前年同月を下回っており【REI-002】、新築の価格が下がらないとは言えません。中古は物件ごとの差が大きく、同じ地域でも価格の幅があります。広さ・立地・築年数・管理の状態・修繕の費用をそろえて比べることをおすすめします。

この記事のまとめ

  • 日銀は2026年6月と9月に利上げし、政策金利は1.25%に。フラット35の10月の最も多い金利は3.83%
  • 4,000万円・35年の返済額は、金利0.8%なら月約10.9万円、3.83%なら月約17.3万円(試算)
  • 東京の建築費は前年より5〜7%高い。新築の価格を押し上げる要因の一つだが、価格は需要や立地などにも左右される
  • 首都圏の新築マンションは上半期に平均1億円を超えたが、8月は平均価格・単価とも前年同月を下回った。在庫は増えている
  • 首都圏の中古マンションは、成約単価が前年同月を4か月続けて下回り、東京都区部は前年同月比で76か月ぶりの下落。千葉県は8月に前年同月比で上昇に戻った
  • 地価は千葉・東京とも上昇が続くが、地域差が大きい。東京23区は都心とそのまわりで10%超、外側の区は5〜6%台。千葉県は北西部が上昇する一方、59市区町村のうち23市町村が下落
  • 先の価格を断定することはできない。平均ではなく、ご自身の物件と条件で確かめることが大切

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当社は船橋市の不動産会社として、千葉・東京を中心に住まいと投資用物件の売買を承っています。平均の数字ではなく、ご検討中の物件や地域の取引事例をもとに、売却の価格や購入の予算を一緒に整理します。

住宅ローンの審査・金利・商品については、各金融機関へ直接ご確認ください。

本記事の数字は、2026年10月4日時点で確認した公表資料に基づきます。将来の金利・価格を予想・保証するものではありません。売却価格・売却の成立や、住宅ローンの借入れの可否を保証するものではありません。

出典・情報確認日

情報確認日はいずれも2026年10月4日です。

財務省

建設物価調査会

不動産経済研究所

東日本不動産流通機構